血のにおい公園

そう、俺はずっとあの公園に、例の公園に
いるのかもしれない。

最近よく寝る。
中学生のころもそうだったろうか？
きっと現実逃避にちがいない。
世の中はめんどくさい事で満ちあふれてる。
掃除、食事、仕事、結婚、育児、選択、別れ。
それら全てを放棄して、寝ていたい。
最低の子供だね、ピーターパンシンドローム。
でもそれはきっと、死への欲望がからんでいるのだ。
死んでしまいたい。
暑さのせいかもしれない。

それと同時に生への欲望がある。
あれをやりたい、これをやりたい。
バンドをやりたい、恋愛したい、就職したい。
一人前の男になりたい。
それらの間で俺はゆらゆらしている。
日常と、非現実の間で死にきれないし、生きてもいない。
大体の人はそうではないか？
理性と狂気。
その間でなんとかバランスを保っているのではないか？

俺は千年ムスコなのだ。
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父と死別するのはいやだし、ずっと子供でいたい。
でももうその次期は終わっているのだ。

俺はずっとぐるぐる回っている。
公園のまわりを。
もう公園の名前は忘れた。
でも、もう回るのに疲れたよ。

夢のなかでひとしきり遊んだら、
夢は終わってしまう。
夢はいつか覚める、そして今日も現実に向かって
真っ暗な道を一歩踏み出すのだ。